花灯り 源氏絵詞

日本画家・羽尻昭山人(はじり しょうさんじん)が京都の四季を綴るエッセイ・俳句

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京都には、人形の寺、鈴虫寺、ぽっくり寺、椿の寺など愛称で呼ぶ寺が沢山ある。

「花の寺」と云へば昔から洛西方面にあることだけは知っていて一度訪ねてみたいと思っていた。

今月の吟行句会が「花の寺」と決まりこの日を心待ちにしていた。

阪急電車「東向日駅」からバスで「花の寺」へと向ひ終点で降りた。

道端には無人の筍売り場があり、一盛り(3~4本)500円と書いてある。

水田にはカエルが鳴いて蝶が舞い、実にのどかな場所である。

園児の遠足で賑わふ大原野神社の境内を通り抜け、あこがれの「花の寺」へ着いた。

さぞかし美しい花に囲まれた寺だろうな…と今まで想像していたイメージとあまりにも違ふので驚いた。

この寺は今から1300年前に天武天皇の勅によって創建され「小塩山大原院勝持寺」と呼ぶ古刹である。

百人一首にも登場する西行法師はここで出家し庵を結び、一株の桜を植えて吟愛した。

世人もいつしかその桜を西行桜と称へ、誰言ふとなくこの寺を「花の寺」と呼ぶやうになったげな…。

  西行の石の鏡に夏のてふ

  結界の花をきそはぬ花楓

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JR山科駅から草津まで快速電車に乗った。

乗車時間30分足らずの車窓からは沢山の桜が見へ、女子高校生の賑やかな歓声も上がり爽やかな春のひと時となった。

午前10時30分には草津駅に芦屋と京都の俳句仲間7人が合流し4月の吟行句会が始まった。

駅を出て明るくすっきりとしたアーケードの商店街を15分位歩いて通り抜けると「草津宿本陣」へ着いた。

江戸時代を思わせる重厚な佇まいを見ていると広重の名画、「東海道五十三次」の宿場風景が想い浮かんだ。

この「本陣」は建坪468坪、部屋数30室(268畳)、瓦葺き平屋妻入りの建物で今では国の指定史跡になっている。

中に入り説明を聞きながら見学が進み、皆が一斉に驚いたのは『上段雪隠』(大名が使用する便所)を見た時だった!!

何と贅沢な『雪隠(せっちん)』があるものだ、と感心し笑けてきた。

床の間付きどっせ、金隠しも漆塗りどっせ…。

  春深む一期一会の上雪隠

  春障子本陣草津の宿しずか

昼には筋向かいの「脇本陣」で腹ごしらへをして、夕方まで句会を楽しんで帰って来ましたんやわ。

今年の初吟行は、いつもの俳句仲間8人(芦屋在住5人、京都在住3人)で金閣寺を訪ねた。

世界文化遺産の一つとして有名な金閣寺は京都でもトップクラスの観光地で一年中多くの人で賑わう所である。

まだ少しだけ正月気分が残り、華やいだ雰囲気の漂う広い林泉(庭園)をゆっくりと歩いた。

若いカップル、家族連れ、老夫婦、など様々な人がゆったりと散策している。

携帯電話で写真を写すご婦人も増えてきた。

時々子供の元気な歓声が林泉にこだまして心地よく聞こえてくる。

「京都は心の癒される所ですねぇ」と芦屋のメンバーがしみじみと言っていた。

「そうですか、嬉しいこと言うてくれはりますなぁ」などと喋りながら鏡湖池まで来ると、冬の陽射しを受けて金閣寺が眩いばかりに映っていた。

明るくて賑やかな外国人の団体も美しい金閣寺を目の前にして静かに立ち尽くし溜め息をついていたのが印象的だった。

世界文化遺産にふさわしい金閣寺はさすがだと思った。

  冬の瀧昇りし石の鯉となり

  林泉に冬の手入れや5、6人

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プロフィール

羽尻昭山人

羽尻昭山人
1942 - 2017 



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